新型コロナによる共同売店への影響は? 〜ライフラインとしてのお店の意義〜

こんにちは、オサナイです。

最近はワクチン摂取が始まり、少しづつ新型コロナウイルスの脅威に対して希望の光が見えてきた昨今ではありますが、今回は新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、辺野喜共同店を元に共同売店の経営にどう影響を与えたのか、について触れたいと思います。

感染症対策

初めに感染症対策ですが、大きなことはしていません。対応は以下の通りです。

  • マスクや消毒は様子を見ながら
  • 換気はできるだけする(三面窓)
  • ビニールのしきりは設けず
  • 最初から時短営業(地元率約100%)
  • Go Toは不参加

徹底も大事だけど、地元のお客さんが入りづらいのもどうかと。そして辺野喜はもともと外部の観光客がほぼ皆無なので、上記のような対応としました。

そんな状況で、コロナが売店にどう影響を与えたのでしょうか?

売上は落ち込まなかった

私が経営している辺野喜共同店は、沖縄の田舎にある集落の住民出資で作られた売店です。一時閉店したものの、私が引き継ぎ、2020年4月に再開しました。そう、まさに新型コロナウイルスが流行り出したころです。

じゃあ、辺野喜共同売店では新型コロナウイルスの影響で売上が落ちたか。

結論で言えば、地元率約100%のこの店では売上が落ち込むような影響は感じられませんでした。再オープンしたばかりなので前年と厳密に比較できません。しかし、卸売業者さんの話を聞いても、各集落の共同売店だけは注文が減らなかったと聞きます。

月別売上

ちなみに集落の人も収入は大きく減ってないように見えます。農業、土木系などの密にならない仕事か年金暮らし、持ち家暮らしなので、ダメージは少なそうです。

トイレットペーパーも問題なし

一時期沖縄でもトイレットペーパーなどが品薄になりました。量販店でも全くなかったです。

でも不思議と卸売業者からは注文でき、常にストックできました。みんなが欲しくて堪らないトイレットペーパーがなぜか田舎の売店にある、と言う謎の現象です。

住民優先で最初から時短営業

辺野喜共同店は、基本的に3時以降の夕方ぐらいしか開けていません。日中はみんな仕事で、夕方のお酒を中心としたニーズが高く、またエアコンによる電気代がもったいなかったりするので、一日4時間程度しか開けていませんでした。

なので、最初から時短営業、そして外部の人が来るようなことも限られてました。

家賃はもともと無い

辺野喜共同店は完全停止する直前だったお店です。契約上家賃はありません。経営する側としては非常に助かります。

移動販売は停止する

昨今買い物困難者対策として注目される移動販売。国頭村内にも来ています。しかし、新型コロナ流行期にはやはり2週間ほどだったか、休止していたと言う話もあります。

こんな時に地元にお店があるのと無いのとで全然違いますね。

集落の売店は大事なライフライン

辺野喜共同店は1916年に創業されました。言うまでもなく、今ほど自由に移動ができない時代だったでしょう。ある意味コロナ禍と背景は似ていて、適した営業形体なのかもしれません。結果的に、辺野喜共同売店や辺野喜の集落は、市街地に比べればコロナの中で大きな影響を受けずに済みました。

みんなのライフラインである共同売店。一度消えればもう戻ることはありません。

しっかりと残せるよう、今後も頑張りたいと思います。

この記事を書いた人

オサナイ(小山内 大輔)

沖縄の道の駅 ゆいゆい国頭の職員(地域おこし協力隊)。元公務員。大田区Meetup代表。
WordPress歴1年でWordCampに無理やり登壇。沖縄を拠点に時々東京で活動する“沖縄1.5拠点生活”に挑戦する。